サフランの栽培
サフラン栽培には夏は強い日照と乾燥、冬は寒さといった極端な気候と平坦な粘土質または砂質の土壌が不可欠です。また栽培は周期的土壌でなされ、サフラン栽培で7〜9年経過した土地は、以降およそ7年もの間穀物など他の作物栽培に切り替えることが必要であり、そうすることで土地は失った栄養素を取り戻すといわれています。
良質のサフランを生産するために球根は若い2〜3年目のものを使う必要があります。種蒔きは6〜7月に行われ、球根をおよそ20cmの深さの畝に10cm間隔で植えてゆきます。花の摘み取りは伝統的に9月下旬から12月下旬にかけて行われます。サフランの開花期は最長で15〜20日程度なので収穫期は日の出前からの集中作業になります。次は摘み取った花から雌しべの先端部である柱頭のみを切り取る作業です。これらの作業はすべて手作業のため多くの人手が必要であり、また大変な重労働であるといわれます。このようにして収集された花の柱頭部分は低湿度の暗室に移され5〜7日間、乾燥させます。この乾燥工程は非常に重要です。最後はサフランを品質毎に仕分けし、ISO/TS3632-2に基づく分析試験を行います。